(刈田岳)
蔵王ライザスキー場~刈田岳までは「冬のお釜を見に行こう」をご覧下さい。

 

刈田岳から熊野岳方面の景色

 

ライザスキー場からシールを付けて登ってきたので、
シールを付けたまま刈田岳を滑べり下ります。

 



すぐに緩やかな登りになり、標柱に沿って馬の背を通り熊野岳の肩にある避難小屋を目指します。
刈田岳から熊野岳へ向かう稜線は馬の背と呼ばれ、冬は強い西風が吹いていることが多く、
お釜に吹き飛ばされないよう注意して行きましょう。

 



熊野岳の避難小屋の向こう側は稜線の腹をからむように標柱が地蔵山へと続いています。
まず蔵王最高峰、熊野岳をピストンしてきましょう。
熊野岳山頂にある神社は硬い雪にびっしりと覆われています。
今来た刈田岳、これから向かう地蔵山、そして雁戸山、鳥海山、月山、朝日、飯豊、吾妻と360度の展望を楽しんだら、シールをはずし今来た道を滑って戻ります。 肩の避難小屋からは標柱に沿って地蔵山に向かいます。

 

緩い下りですがクラストしていて滑りにくい事が多いので注意して行きましょう。
最低鞍部(ワサ小屋跡)からは登りになりますが、短い距離なので担いで行きます。
間もなく樹氷見物やボーダーで賑わう地蔵山に着きます。

 



ワサ小屋跡(最低鞍部)からひと登りして、振り返って眺めた景色です。

 

地蔵尊付近からの地蔵山。
天気が良いとカメラなどを持って登る人も多い。

 

地蔵尊。雪が多い時は首まですっぽり埋まる。
賽銭箱はスキーを履いています。

 

地蔵山から地蔵尊までは、樹氷や人の歩いた跡(穴)に気をつけて尾根通しに滑り下りましょう。
お地蔵さんまで来るとこのツアーも終了です。
あとは道標に従いザンゲ坂を下り蔵王スキー場を楽しんで、温泉にでも浸かって帰ると良いでしょう。
参考コースタイム
(注:天候や雪の状況、メンバーの足並みによって変わります、余裕を持って行動しましょう)
ライザスキー場リフト終点 ~1時間~ 稜線 ~15分~ 刈田岳 ~30分~ 熊野岳避難小屋 (熊野岳往復15分位)
熊野岳避難小屋 ~30分~ 地蔵山 ~5分~ 地蔵尊

 

 

この山スキーコースは、蔵王の火口湖「お釜」を眺めながら最高峰熊野岳を通る最もポピュラーな山スキーの入門コースです。
しかし風が強いことも多く、ガスにまかれて方向を見失いやすいコースでもあります。
ここ何年か遭難騒ぎも続き、いまだに行方不明の人もいます。
山スキー初心者の方は、ガイドなどを付けてツアーを楽しまれるのが良いでしょう。

(熊野岳避難小屋から刈田岳方面を望む)
ワンポイント・・・ゴーグルはダブルレンズなど、内側に溜まった水分が凍りにくい物を使用して下さい。
稜線で吹雪かれて、ゴーグルも凍りつき視界が悪く苦労する事があります。
一度かけたゴーグルは、汗などの水分がゴーグルの内側に付くので頭にのせない方が無難です。
又、汗をかいても冷えない山用の下着などを着けるのはもちろん、帽子や手袋等の防寒具にも注意をはらいましょう。コースにはずっと標柱が並んでいますが、熊野岳と肩の避難小屋の間は標柱が短い為埋もれてしまい目印としてはあまりあてになりません。逆コースは、ガスられた時に稜線からライザスキー場への分岐点が分かりにくいです。
うっかり仙人沢に入り込まないよう注意して下さい。又、悪天候の場合はパトロールによって引き止められることもありますのでその時は素直に
従って下さい。

視界が悪い時は、できるだけ標柱に沿ってツアーしましょう。
下りでは、ショートカットすると上からは見えにくい穴に落ちる危険もあります(刈田岳夏山リフト周辺)。
晴れている時でも注意が必要です。3月になるとだいぶ天気も安定して暖かい日も多くなりますが、2月は下では晴れていても稜線では風も強く、吹雪いている事が多いです。